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2010年5月17日 (月)

不満が生まれるのは、「定義付け」しすぎるため。

私たち人間には、「失うことへの恐れ」があり、それは言い換えれば「所有することへの欲求」がある、ことになります。そのため、あれが欲しい、これが足りない、と、常に不満の感情が生まれてしまいます。

誰にもある本能的な感情とはいえ、所有欲が過剰になりすぎると、足りない部分が目につき、満たされなさがクローズアップされてしまいます。

「希望」という言葉があります。この言葉は、今現在、苦しい状況に直面している人が、未来に見出そうとするものであり、現在、十分に満たされている人は、その状況がいつまでも続くような気持ちになりますから、殊更に「希望」というものを考えてみたりは、しないものだと思います。

苦しい中にあれば、光り輝いて見えるものも、いざ手に入ってそれが普通になれば、あまり意識はしないわけで・・・、「悪いもの」「満たされないもの」のほうが、意識しやすい、目につきやすいものです。

嫌な部分は、「○○という理由があるから、嫌だ」と、容易に理由が思い浮かびます。しかし、好きな部分は、「○○だから、好きだ」とは、あまり意識しないものですよね。不足感や欠乏感がない状態を、「なぜ」とは、あまり考えません。

結局、理由を求めすぎ、定義をつけすぎると、(定義のつけやすい)不満な部分ばかりが目立ってしまって、満たされている部分には目が向かなくなってしまうのです。

たとえば、お茶をこぼしたら、すぐにティッシュをとって拭く、というのは、実はぜいたくな環境です。消耗品がたくさん使えるこんな便利な時代は、幸せです。でも、そういうことは、普通はあまり考えません。けれど、使いたいときに、ティッシュが切れていたら、「なぜ、こんなときに限って無くなるのだろう・・・」と、途端に不満が生まれます(笑)。

すべての不足感とは、そういうものだと思うのです。満たされている部分もあるはずなのに、そちらは、意識していかないと分かりにくく、不足な部分はいとも簡単に認識してしまうために、「目立ってしまうだけ」ではないでしょうか。

何かちょっとしたことがあるたびに、「ほら、また。私は不幸だ」と、考えてしまうから、不満がどんどん大きくなります。わざわざ不足感をクローズアップさせるために、定義付けをしているのは、自分で自分を苦しくしているのと同じ。

苦しい理由は、状況そのものではなく、自分が定義にしばられているため、ではないでしょうか。ほんの少し、視点を変えるだけで、不足感が薄れていきます。そのためには、「自分が作り出したもので、自分を縛って苦しんでいる」現状に、気づくことが大切です。

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